還暦を機に始めた撮影トレッキングに行ったネパールヒマラヤ・パキスタンカラコルム・ヨーロッパアルプス・日本アルプスなどの山岳写真のほか内外の風景写真を掲載しています。


by chusan8611
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31

(52)秋の天城縦走路ブナ林2009

CHUSANの写真ブログ《感動発信!感動共有!》
NO52:秋の天城縦走路ブナ林2009

2009年11月初旬に、私の出身小学校(小田原市立早川小学校・昭和22年卒業)の同窓会があり、62年ぶりに小学校の同窓生と旧交をあたためました。同窓会はここ三年毎に開かれており、毎回案内をもらいながらも、11月はヒマラヤ行きと重なり欠席続きでいたが、今年はチベットの政治情勢不安から外務省から渡航自粛令が出されたためヒマラヤ行きが中止となり、急遽、同窓会への出席が可能となりました。それにしても、高校や大学の同窓会と違い、小学校の同窓会は飾り気がなく、田舎言葉丸出しで実に楽しいものでした。その会で、60数年ぶりに親友のKさん(陶芸家であり、伊東市川名で窯元とペンションを経営)から《天城縦走路のブナ林の紅葉》撮影を誘われました。早速に飛びつき、彼の案内で《天城縦走路》のブナなどの紅葉を堪能してきました。

彼の説明によると、「伊豆の最高峰万三郎岳(1407m)を中心とした天城連山は、伊豆半島を南北に分ける長い尾根で、アセビ、ブナ、ヒメシャラ、シャクナゲなどに覆われ野鳥も多い原生林である。 天城縦走は、この原生林の尾根につけられた全長約20kmの健脚向ハイキングコース。枝道も多いが、よく整備されたコースで案内標識もしっかりしているし、縦走路標識(青と黄のプレート)もつけられているので間違いなく歩ける。四季それぞれすばらしい写真が撮れるが、とくに11月初旬のブナ林の紅葉は絶景ですよ」とのことでした。

ヒマラヤでは、ポーターに撮影機材を背負ってもらい空身のトレッキングですが、久しぶりにカメラザックを背負いながらの撮影で多少疲れました。しかし、天城縦走路の風景は、そんな疲れを消し飛ばす絶景でした。作品の中から何枚かを投稿します。

2009-11-11  加藤忠一記
d0091834_1536928.jpg

01*落葉の縦走路*今回の撮影は、徒歩往復7時間、距離15kmほどであったが、きつい急坂もなくアップダウンの少ない遊歩道であった。遊歩道は落葉に敷き詰められ、久しぶりに靴底にやさしい感触を感じながらの歩行であった。

d0091834_15362223.jpg

02*ブナ林の紅葉*縦走路はブナやヒメシャラは落葉していたが、モミジが紅葉の盛りで全山を覆っていた。谷間からは野鳥の囀りが聞こえてきた。

d0091834_15363159.jpg

03*ブナの幹模様と紅葉絵巻*ブナの木は黄葉を過ぎていたが、その幹の模様は色とりどりで、その幹を入れながら背景の紅葉風景を撮り入れてみた。

d0091834_15364373.jpg

04*サルの腰かけ*縦走路から中に入ると、朽ち果てはブナの大木に大きなサルの腰かけなども見られ、深山の情景を見ることが出来た。

d0091834_15365139.jpg

05*黄葉の散歩道*起伏の少ない尾根道はブナの木が根っこ丸出しで張り出し、たくさんのヒメシャラの木が艶のよい肌を見せてくれた。

d0091834_1537074.jpg

06*道路横断中のブナ大木の根っこ*道路端には大きく根を張りだしたブナの木もあり、ブナ原生林といったところか。青森の白神山地のブナ林に行かなくても、ここ伊豆にも、こんなすばらしい《ブナ林》があるとは驚きであった。

d0091834_15371011.jpg

07*ブナ大木の枝張り出し*道路を少し中に入ると、大人が3~4人でないと測れない幹回りのブナがみられる。天に向かって四方に枝を張り出し、さかんに存在を誇示していた。超広角(10mm~20mm)のレンズで切り撮ってみた。

d0091834_15371775.jpg

08*天空に広がる黄葉ショー*ブナやヒメシャラの落葉樹の林の中には何本かのモミジが紅葉し、それが折からの青空に向かって張り出し、《天空紅葉ショー》を見せてくれていた。

d0091834_15372661.jpg

09*《シコをふむ古ブナ山》*歩きながら道路左右の林を注視していれば、いろんな形をした木々を発見できる。この老ブナの幹を見て咄嗟に思いだしたのが、相撲での《横綱の土俵入り》である。横綱(ブナ)の右には太刀持(立ち枯れの木)まで立っていたのには、思わずにっこりである。

d0091834_15373654.jpg

10*伊豆の山並みを従えて立つブナ*このブナの形も気に入った一本である。紅葉したモミジを何本か従え、バックに伊豆の山並みを見せて、その存在を誇示していた。

d0091834_15374622.jpg

11*ブナ絵巻*ブナ林の撮影も《光》がないと平凡な写真にしかならないことが多い。姿・形が面白いとか、背景が面白いとか、脇役がいればよいが、それらがないと写真にならないことが多い。この日は「曇り、ときどき晴れ」の天気で気まぐれの《木漏れ日》に期待した。この時も、画面左上に太陽が差し込んでくれたので逆光に紅葉が浮かび上がってくれた。

d0091834_15375539.jpg

12*ブナ幹の帯模様*紅葉撮影の楽しみの一つが幹に巻きつく《ツタ》の絵模様である。この老ブナ大木の幹模様と蔦カラーに注目した。自然の配色・造形である(10mm~20mmの超広角レンズ使用)。

d0091834_1538563.jpg

13*ヘビブナ1(Snake Beech Tree)*友人の陶芸家Kさんの目的の一つが、この《ヘビブナ》を見ることであった。Kさんは何回も天城縦走路を歩いているがまだ見ていなかったという。今回、この《ヘビブナ》を見るために3時間以上をかけて登ってきた。《ヘビブナ》はその名の如く地上2メートルほどで幹が下に向かって大きくうねり、地面すれすれの所で再び空に向かって伸びている。角度によってはシカや龍、カタツムリにも似ている、との見方もある。ヘビブナのバックにヒメシャラの木を入れてみた。

d0091834_15381581.jpg

14*ヘビブナ2(Snake Beech Tree)*戸塚峠から一時間ほど坂を登り切り、水をあおりながら、登山道から20メートルほど外れた場所、鬱蒼(うっそう)とした木々に囲まれた窪地に《大蛇ヘビブナ》はいた。「樹齢は100年足らず。若いころ倒木が覆いかぶさるなどして、ヘビのような形になったのでは」とKさんは言う。自然が育んだ芸術品である。ヘビブナのバックにブナの木を入れてみた。

d0091834_15382581.jpg

15*二本のヒメシャラ*ヘビブナを撮影後、下山途中は登るときに見なかった風景を探しながら下山する。落葉する木々の林の中で、緑色の葉を残す木と紅葉のモミジを従えた二本の《ヒメシャラ》を発見、構図を決めてシャッターを押した。

d0091834_15383624.jpg

16*ブナの幹とモミジの紅葉*ブナの木は形よく並ぶことは少なく、バラバラに立っていることが多い。ここでは五本ほどのブナの幹が等間隔に立っており、そのバックにモミジの紅葉を配してみた。

d0091834_15384531.jpg

17*ブナの大根*ブナの大木は重量を支えるため周囲に大きく根を張る。形のよい根の張り具合と風格のある大根を捜し、この一枚をみつけた。存在感のあるブナの大根である。

d0091834_15385472.jpg

18*白いキノコを纏った枯れ木と紅葉*白いキノコを身に纏った枯れ木を発見、構図のバックをいろいろ変えながら、最終的にこの一枚に構成しシャッターを切った。

d0091834_1539471.jpg

19*夕陽に輝く落葉道*秋の夕陽に長い影を落とし、ヒメシャラの木立がつづいた落葉の道をのんびりと歩きながら下山した。

d0091834_15391585.jpg

20*天城再会を約束して*親友Kさんの話では5月初旬の《ブナやヒメシャラの新緑》は天下一品であるという。その頃の天城縦走路での再会を約束して天城路を後にした。《完》
[PR]
by chusan8611 | 2009-11-11 15:54 | 日本の風景