還暦を機に始めた撮影トレッキングに行ったネパールヒマラヤ・パキスタンカラコルム・ヨーロッパアルプス・日本アルプスなどの山岳写真のほか内外の風景写真を掲載しています。


by chusan8611
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(59)バトゥーラ氷河トレッキング紀行2002

CHUSANの写真ブログ《 感動発信! 感動共有! 》
NO59:バトゥーラ氷河紀行2002

ネパール・ヒマラヤの撮影トレッキングをしていて、遥か彼方に氷河を望見し、いつの日か氷河を真近かに見てみたいという願望を抱いていました。山岳写真家《藤田弘基》先生の星明りのヒマラヤや氷河の写真集等を見ても、氷河や星明りのヒマラヤを撮影したいという思いは強まるばかりでした。その機会が2002年に急に訪れました。山岳写真家《藤田弘基》先生が同行する写真撮影ツアーをヒマラヤ観光が開催しました。長年の夢を実現すべく、早速に参加し、氷河を歩き、星空のヒマラヤも撮影することができました。本ブログはその時のトレッキングの模様を撮影した作品ですが、雄大なカラコルムの山岳風景をご高覧下さい。

2009-11-20  加藤忠一記

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01*マンチェラ・バザールの露天商:パキスタン・ラワルビンディにて*バトゥーラ氷河までの道は、ワラルビンディからギルギッド・フンザまでは、ディラン・ラパポシやナンガパルバットへのルートと同じである。イスラマバード国際空港に到着後、ラワルビンディで一泊し、ここからスタートとなる。途中のマンチェラ・バザールに立ち寄り、肉や野菜、果物などを調達する。飲み物も買い込む。

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02*マンチェラ・バザールの果物屋:パキスタン・ラワルビンディにて*この露天商のおじさんは気前よく試食させてくれた。この時期(8月)はアンズや桃、ザクロなどが美味で値段も安い。

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03*マンチェラ・バザールの香辛料店:パキスタン・ラワルビンディにて:*ここみたいな砂漠気候帯で暮らすには、スパイスの摂取が必要なのであろうか。色んなスパイスが売られていた。

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04*カラコルム・ハイウェイのトラック野郎:パキスタン・チラー行スにて*カラコルム・ハイウェイはパキスタン~中国を結ぶ幹線道路で、荷物を大量に積載しトラックが行き来している。中国のトラックは地味であるが、パキスタンのトラックは派手な飾り付けが目につく。

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05*:仏塔の線刻画:パキスタン・チラースにて*インダス川畔のチラースで一泊したが、付近に仏教時代の線刻画があり撮影に行く。チラースの線刻画はディラン・ラパポシやナンガパルバットへの行き帰りにも撮影したが、いろんな線刻画を探し出し撮影する。

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06*トポップダン峰見ゆ:パキスタン・パスー村入り口にて*フンザを過ぎてしばらくするとフンザ川越しに
奇峰・トポップ・ダン峰が見えてくる。

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07*ウルタル峰7388m:パキスタン・フンザにて*フンザ郊外には雄峰《ウルタル7388m》が見えてくる。日本人登山家・長谷川恒夫さん(恒さんの愛称で登山界では親しまれ、ヨーロパアルプスの三大北壁の冬季単独初登攀者で知られる)が1990年にこのウルタルⅢ峰南西壁を初登頂したが、1991年にウルタルⅡ峰で雪崩に巻き込まれ遭難したのは有名な話である。

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08*パキスタン・中国国境:パキスタン・スストにて*ここはパキスタン:中国の国境検問所である。国境といっても緩衝地帯であり、いったん出国しても、クンジュラブ峠に行って帰ってくれば、パキスタン《出国》にはならないらしい。

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09*吹雪のクンジュラブ峠にて:パキスタン・クンジュラブ峠4700mにて*クンジュラブ峠は4700mの高地であり、高地順応のため行ったが、到着時、峠は夏とはいえ吹雪いており視界不良であった。

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10*中パ国境風景:パキスタン・クンジュラブ峠4700mにて*吹雪も一時間ほどで収まり、その後晴れてきた。画面中央右白い塔付近が国境線である。ここからパキスタン側は左側通行、中国側は右側通行となりややこしい。

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11*高度順応と昼食会:パキスタン・クンジュラブ峠4700mにて*高度順応のためゆっくりと付近を歩きながら撮影する。氷河も見える場所で昼食会となる。

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12*お花畑:パキスタン・クンジュラブ峠4700mにて*この峠の夏は高山植物が満開で、キクの仲間やエーデルエワイスが群生していた。

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13*高山植物・リンドウの仲間:パキスタン・クンジュラブ峠4700mにて*紫色のリンドウの仲間を発見、早速カメラに収める。

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14*パスー村のテント場:パキスタン・パスー2600mにて*クンジュラブ峠4700mでの高度順応から帰ってきて、パスー村にて一泊する。パスー川に出てみるとトポップ・ダン峰がすぐ側に聳え立っている。

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15*ポーターへの荷物仕分け作業:パキスタン・パスー2600mにて*16*テント場では、明日から出発する荷物の仕分け作業が行われ、ポーターたちが真剣な眼差しで取り囲んでいた。

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16*夕照のトポップ・ダン峰6160m:パキスタン・パスー2600mにて*ゆうがた、パスー川畔に出てみると、折からの夕陽を浴び、トポップ・ダン峰の岩峰が輝いていた。トポップ・ダンは柔らかい岩で構成され、そのため雨風に浸食されて針峰となっている。

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17*暮れ行くシスパー峰7611m:パキスタン・パスー氷河入り口2700mにて*夕食後、ガイドが盛んにパスー氷河入り口のシスパー峰7611mが夕日に燃えるかもしれないと薦めるので出かけてみた。燃えることはなかったが折からの逆光に名峰《ヒスパー峰》が浮かび上がっていた。

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18*ポーターたちの昼食:パキスタン・ユンズ3100mにて*午後遅くユンズに到着。早速に昼食となる。ポーターたちは、焼きパン《ナン》と紅茶の昼食である。私もすすめられて《ナン》をたべたが、塩味と香ばしさで大変に美味であった。

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19*ユンズのテント場:パキスタン・ユンズ3100mにて*この日は予定では《ヤシパットキャンプ地》まで行く予定であったが、パスー村からの登りが意外に強く時間のかかったことと、この先の氷河横断を偵察の結果、半日で通過は無理との結論で、急遽、ユンズでテント泊にした。

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20*バトゥーラ氷河とトポップダン峰:パキスタン・ユンズ3100mにて*パスー村で見たトポップ・ダン峰とやや趣が違うが奇峰である。テント場ユンズ前の氷河は大きな石が散在し、氷河舌端(先端)をうかがわせる。

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21*ヤシパットのテント場目指して:パキスタン・ユンズ3100mにて*氷河の淵は断崖絶壁で壁の高度は1000mほどもあるという。午後暖かくなると盛んに30cmほどの石が崩落してくるという。この危険地帯を通過するのは午前中の早い時間帯で、しかも歩く間隔は20~30mほど開けるという。ガイドに聞くと、「万一、石が当たってもケガや死者が一人で済むからだよ!」と言われた。

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22*青白く光るクレパス:パキスタン・ユンズ3100mにて*氷河は大変にデコボコし、アップダウンがあるので、ここを通過するのはつらい。登り切ったかと思うと下りになる。その繰り返しである。

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23*氷河に咲くネギの仲間:パキスタン・ユンズ3200mにて*この植物も乾燥に強いのであろう。ネギの仲間みたいであるが表情が明るく力強い。

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24*氷河に咲くバラの仲間:パキスタン・ユンズ3200mにて*ばらの仲間も砂地の乾燥に強い植物である。北海道によく咲いている《ハマナス》の花弁にソックリである。

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25*氷河に咲くキクの仲間:パキスタン・ユンズ3200mにて*岩砂地に真っ黄色なきくの仲間の群生を見つけた。乾燥に耐え生き生きと育っている。

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26*氷河に咲くラベンダーの仲間:パキスタン・ユンズ3200mにて*砂漠のような環境のためか、乾燥に耐えられる植物が多い。ラベンダーの原種のような紫色の植物も多い。手でもんで臭いを嗅いでみるとかすかにラベンダーの香りがした。

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27*ヤシパットのテント場:パキスタン・ヤシパット3300mにて*ここのテント場では、ヤクや牛の放牧地のロッジと同居となる。少々臭いが平坦で砂地のためてんとの寝心地は大変良い。色とりどりの一人用のテントに夕陽が差し込み、ポーターが入れてくれた温かい紅茶を飲みながらひと時を過ごす。至福の時間が過ぎ去って行く。

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28*バトゥーラ氷河のクレパス群:パキスタン・ヤシパット3300mにて*ヤシパット・テント場の前の氷河は、クレパスがいたるところで口をあけ、午後になるとあちこちで崩落音が聞こえてくる。

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29*バトゥーラ氷河を遡る:パキスタン・ユンズ3300mにて*氷河といっても、周りは岩砂地で白い氷河は上流5000mくらいまで行かないと見られない。3000m~4000m付近はモレーンという左右の斜面から流れ込んだ砂の堆積地で、《ブラック・グレイシャー Black Glacier》である。この黒い氷河は午前中は凍結しているが、午後暖かくなると溶けだし大きな川となるので、通過は午前中に限られるようだ。 

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30*氷河上を行くヤク軍団:パキスタン・ユンズ3300mにて*プットマハル付近にはヤクの放牧地があり、下の草原で放し飼いになっていたヤクたちが放牧地に帰ってくる。

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31*プットマハルのキャンプ地:パキスタン・プットマハル3400mにて*プットマハルのテント場は、先発のポーターたちが個人テント・食堂テント・トイレテントなどを設営してくれて、われわれが到着すれば、食堂テントで温かい紅茶を飲ませてくれる。

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32*プットマハルの牧童小屋:パキスタン・プットマハル3400mにて*われわれはテントで寝泊まりするが、ポーターたちは付近の《牧童小屋》に寝る。小屋といっても、丸太と石で囲った粗末な囲い小屋で、隙間だらけだから夜は相当に寒い。彼らはこの小屋に薄い毛布一枚を掛けて寝る(写真の小屋参照)。

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33*曙光のバトゥーラⅠ峰7795mにて:パキスタン・プットマハル3400mにて*プットマハルのキャンプ場には滞在中、連日の好天に恵まれ、朝焼けのバトゥーラ峰をあきるほど?撮影した。とくに、曙光が差し込む前の色合いと曙光の瞬間がすばらしい。

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34*昼間のバトゥーラⅠ峰7795m(中央)とⅡ峰7762m(右):パキスタン・プットマハル3400mにて*バトゥーラ峰の朝焼けを撮影すれば、あとはキャンプ地辺りの被写体を求めて、ブラブラして時を過ごす。時々、バトゥーラ峰の上空に目をやり、飛来する雲の形を眺めながら、これぞという雲が現れたらシャッターを押す。

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35*星明りのバトゥーラ連峰:パキスタン・プットマハル3400mにて*この辺は午後9時を過ぎても明るく、星撮影は午後10時過ぎからとなる。明るいうちにカメラのセットをしておく。とくに、広角レンズの水平や、星空と山並みとのバランスなどに気をつける。カメラのセットが終われば後は暗くなるのを待つだけなので、テントの中で休んだり、焚き火(陽が落ちると極端に寒くなる)を囲んで懇談したりして過ごす。星空撮影は40分・50分・60分と三回撮るので、撮影終了は午前様になってしまう。

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36*朝の無名峰:パキスタン・プットマハル3400mにて*バトゥーラ峰は各連峰もすばらしいが、私は、むしろ前山の《無名峰》に惹かれた。無名峰と言っても6000m級の雄峰で、山容が雄大で、飛来する雲とのバランスがすばらしい。

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37*夕暮れの無名峰:パキスタン・プットマハル3400mにて*バトゥーラ峰は落陽の角度から朝焼けはすばらしいが、夕焼けは期待できない。それに比べ、無名峰は夕焼け空をバックにいろんな表情を見せてくれた。

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38*私のスナップ:パキスタン・ユンズ3200mにて*今回の撮影行はバトゥーラ氷河に入山する前に、クンジュラブ峠(4700m)にて高度順応したためか、高山病からは解放され、天候にも恵まれて順調な撮影が出来た。とくに、朝焼けのバトゥーラ峰や星空のバトゥーラ峰等の撮影は圧巻であった。《星撮影》は専門家:藤田弘基先生の時間をかけた実地指導を受け、何枚かの作品を作ることが出来た。また、大きなカメラザックをイヤな顔をせずに背負ってくれたポーターたちに感謝したい。 《完》
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by chusan8611 | 2009-11-19 22:22 | ヒマラヤ・トレッキング