還暦を機に始めた撮影トレッキングに行ったネパールヒマラヤ・パキスタンカラコルム・ヨーロッパアルプス・日本アルプスなどの山岳写真のほか内外の風景写真を掲載しています。


by chusan8611
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(26)秋彩三つ峠の富士山2007

Chusanの写真ブロブ《感動発信!感動共有!》
NO26:秋彩三つ峠の富士山2007

11月初旬、写友に誘われ山梨県・三つ峠の富士山撮影に行ってきました。
三つ峠へは若い頃、何回となくハイキングに出掛けたことはありますが、本格的な富士山撮影の経験はありませんでした。同行してくれた友人は毎年、四季を通じて撮影に入っており、三つ峠からの富士山作品を多数の写真展で発表しているベテランです。

三つ峠へは横浜から河口湖まで直通バス利用、2時間ほどで行けるのには驚きました。河口湖からタクシーを利用し30分で三つ峠登山口へ、そこへは三つ峠山小屋「四季楽園」のジープが迎えに来てくれており、歩かずにして三つ峠山小屋着とは、これまた驚きでした。シルバーカメラマンの《下山家》にはこたえられませんネ。

富士山の写真集は若い時から集めていますが、とくに岡田紅陽の「富士山」(昭和15年出版・アルス出版・定価15円)は何回となく見ています。この写真集は岡田紅陽が昭和の初めから15年頃までの作品(もちろん白黒)を収録した大判写真集ですが、《紀元二千六百年奉祝出版》と書かれた写真集ですから、著者の解説文を解読しながら読むのも大変です。しかし、その時々にシャッターを押した時の想いが綴られた文章は見事です(ほかに岡田紅陽の写真集「富士―Mt・Fuji」昭和34年朋文堂出版・一部カラー大判写真集を持っていますが前記写真集の方を多く見ます)。

さて、その岡田紅陽の弟子だったという写真家(河口湖在住)松下好璋氏に山小屋「四季楽園」で出逢い、富士山の作品をいろいろと見せていただき、また、三つ峠の撮影ポイントのいくつかを教えていただいた。このブログに掲載したショットのいくつかは、彼の教えてくれたポイントでの撮影です。

三つ峠は開運山(主峰)、木無山、御巣鷹山の三山を合わせて三つ峠と言い、標高は1500mほどしかありませんが、ここからの富嶽(富士山)は四季折々すばらしい景観を見せてくれるようです。今回訪れた時は、樹々の紅葉が前週の台風で落ちてしまい、多少盛りを過ぎてしまいましたが、深まり行く景観には見事なものがありました。これからヒマラヤ巡礼の合間を見計らって、この峠を訪れてみたいと思っています。

  2007-11-25  加藤忠一記

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01*夜明け前の富士山:開運山にて*午前5時過ぎヘッドライトを頼りに開運山頂上直下のポイントに着く。勿論、辺りは真っ暗で三人が三脚をセットするといっぱいになってしまうほどの狭さである。眼下に河口湖の灯りがぼんやりと見えるが富士は暗闇の中である。暫らくすると富士の頂上に一筋の薄明かりが差し込み始めた。

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02*光が差し込む富士山:開運山にて*夜明けの富士は時により劇的な光の変化を見せると言われている。朝一番の光が斜面左側から差し込むと同時に、富士山中腹に広がっていた帯状の雲が輝き始めた。光のドラマが始まるのであろうか。

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03*夜明けの富士山:開運山にて*木無山方面の山稜は暗いシルエットのままであるが、光の差し込み始めた河口湖方面は薄紫色に染まり始め、その上部の空はピンク色と何段もの色変化が見えてきた。

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04*薄紫色の富士山:開運山にて*しかし、この朝の富士は多ガスがかかり朝光も弱く、劇的な光りの現出は見られなかったものの、それなりの色変化を見せてくれた。朝光は期待したほどの変化を見せなかったが、夜明けの色変化を追ってみた。

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05*薄赤色の富士山:開運山にて*年に何回かは見事な《赤富士》を見せてくれると言うが、この朝の富士は、一瞬赤くなりかけたがすぐに消え去ってしまった。

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06*薄青色の富士山*赤みが消え去ると薄青色の富士へと変化する。まだ前山はシルエットのままに横たわり、河口湖の灯りも薄ぼんやりと輝いている。朝の弱い光が富士山頂上を覆い始めた。このシーンは平凡な富士かもしれないが、じっと見ていていると、なんとなく《安らぎ》を感じる一枚かもしれない。

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07*雲広がる青い富士山:木無山にて*富士山は、時としてすばらしい雲と見事な光の演出が見られるという。この日の富士は光の演出は見られなかったものの、午前中から昼頃にかけ頂上付近では見事な雲の広がりを見せてくれた。

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08*紅葉の山稜と富士山:開運山にて*山小屋《四季楽園》の主人や地元写真家《松下好璋》氏によると、この時期われわれのポイントでは、木無山側の山稜の紅葉が朝光に輝くとすばらしい光景が見られるという。それを期待して、前方山稜に朝光が差し込むのを待つ。暫らくすると期待通りの光の差込みが見え始め、多少色あせた山稜の紅葉が輝き始めた。

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09*ロッククライミングの岩場:四季楽園前ベランダにて*早朝からの撮影が終わり朝食を終えてから、木無山&御巣鷹山&開運山のポイント探しのロケをする。山小屋周辺からロケは始める。この三つ峠はロッククライミングのトレーニング道場として有名で、都心からも近く、若いクライマーたちに人気と聞く。山小屋にもたくさんのクライマーが宿泊しこの岩場でトレーニングしていた。

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10*岩登りのトレーニングを終えて:天狗岩にて*木無山側にあるこの岩場も谷が深く、トレーニングのため良く登られているという。雲の湧き立つ山稜の紅葉を撮影していると二人のクライマーが突然現れた。

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11*いわし雲の富士山:木無山にて*いわし雲状の空が富士山を覆い始め、富士もくっきりと姿を見せている。斜光線にススキが輝き、落葉した潅木が《行く秋》を感じさせてくれた。この構図は比較的気に入ったもので、出来れば、ここから冬・春・夏の定点撮影をしてみたい。

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12*ススキと富士山:木無山にて*木無山はススキや落葉松が多く、多少時期が遅かったものの、見事な秋彩を見せてくれた。真冬になると時としてこの付近では、見事な樹氷が見られるという。このポイントも四季それぞれの定点撮影候補地である。

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13*《まゆみの木》と富士山:御巣鷹山にて*山小屋で出会った地元写真家《松下好璋》さんによれば、御巣鷹山にすばらしい樹形の《まゆみの木》があり、背後に富士山がみられる絶好のビューポイントだという。丁度今は綺麗な実をつけているから是非撮ってきたらと言う。早速、御巣鷹山に出掛け、ポイントを探す。ようやく探し出してポイントに立つ。逆光気味でまゆみの実は綺麗に写らないが、いずれ光線状態の良い時に作品を撮る事にして、デジタルで何枚かを記録した。

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14*まゆみの実:木無山にて*木無山への道筋にも大きな《まゆみの木》が二本あった。しかし、ここの《まゆみの木》は背後が落葉松の林で富士山は入らない。背後に富士がなければ構図にならないので記録にとどめた。《まゆみのき》は実の付け具合が丁度良く、真っ赤な実をたくさんつけていた。この木は「かんとうまゆみ」が正式な植物名(私の記憶だが・・)で、私の長女が「かとうまゆみ」であることから随分昔にこの木の盆栽を求め、今でも大事に管理している。

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15*開運山頂上からの富士山:開運山にて*御巣鷹山の《まゆみの木》を撮影して開運山に立ち寄る。この日は朝から快晴で三角点のある頂上からは河口湖の真上に富士山が望まれる。なにか前景を入れて富士を撮ろうと辺りを探すと、うまい具合に一本の雑木があり、それを前景にして何枚かシャッターを押してみた。

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16*霊峰富士:開運山にて*この日の富士は朝から快晴で、その頂上付近はいろんな雲が沸き立ち、様々な顔を見せてくれた。早朝の焼け具合はいまいちだったが、いずれこの先何回か訪れるときに、一度ぐらいは《霊峰・赤富士》を見せてくれることを期待して三つ峠を後にした。 《完》
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by chusan8611 | 2007-11-26 11:23 | 日本の山岳風景