還暦を機に始めた撮影トレッキングに行ったネパールヒマラヤ・パキスタンカラコルム・ヨーロッパアルプス・日本アルプスなどの山岳写真のほか内外の風景写真を掲載しています。


by chusan8611
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(36)錦秋涸沢2008(作品編)

CHUSANの写真ブログ《 感動発信! 感動共有! 》
NO36:錦秋涸沢2008(作品編)

《涸沢》は三方を北穂高岳3106m、涸沢岳3110m、奥穂高岳3190m、前穂高岳3090mに囲まれたカールで、日本を代表する氷河地形です。中央堆石丘(モレーン)の標高2300m地点には涸沢ヒュッテがあり、10月中旬に5日間ほど滞在し、錦秋の涸沢を撮影してきました。

秋の涸沢は、燃えるようなナナカマドの黄色&赤色や山肌に映える草紅葉に染まり、まさに、《錦絵の山岳美》を現出してくれます。

私が滞在した5日間は雨・雪・曇り・快晴・霧と天候が変化し、それに伴い、涸沢はいろんな表情を見せてくれました。涸沢での一日の撮影スケジュールは、
*AM4:30起床、撮影ポイント着AM5:30、AM6:00朝やけの穂高連峰撮影
*AM9:00~11:00奥穂高岳登山道周辺のナナカマド撮影
*PM3:00~4:00丸山周辺の撮影
*PM8:00~10:00天候により月&星の撮影
というスケジュールで撮影してきました。とくに、朝焼けの穂高連峰は、毎日、快晴に恵まれ、「これが日本の山だろうか?」と思われるほど《真っ赤》に染まってくれました。ここ10数年、ヒマラヤ高峰の朝焼けを撮影してきましたが、ヒマラヤに劣らない見事な赫光の穂高連峰でした。

山岳撮影も一般の風景写真と同じで、光の射し具合が勝負ですから、撮影も朝夕が勝負となり、昼間はのんびりとヒュッテの展望台でビールやコーヒーを飲みながら談笑していました。丁度、《星明りの穂高》を撮影に見えられた山岳写真家「藤田弘基氏」(藤田さんとはヒマラヤ撮影でご一緒したことがあります)や穂高や槍ケ岳撮影の第一人者「近藤達朗氏」(近藤さんは涸沢ヒュッテでの写真教室を25回も開催し、私も今回参加させていただきました)の先生たちと山岳撮影談議をしてきました。いずれにしても、今回の涸沢紀行はすばらしい撮影行でした。(投稿作品:PENTAX645Nで撮影した作品)     2008-11-6 加藤忠一記

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01*錦絵・涸沢カール:涸沢ヒュッテにて*涸沢ヒュッテの展望台に出てみると、そこは文字通り、《錦絵の世界》であった。ナナカマドは多少葉が落ちかけてはいたものの、北穂南稜末端にある《涸沢小屋》付近もナナカマド&這松&草紅葉など赤・黄・緑の三色に彩られ、涸沢岳には形の良い雲が流れ去って行った。

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02*ナナカマド競彩:丸山にて*ここ丸山は《秋の涸沢》撮影の定番ポイントで、数多くの作品が撮られている。丸山右手中央に緑の這松を配し形と色合いの良いナナカマドを上手に構成すれば良いが、私が訪れた時は、時期的に盛りが過ぎ去り色合いも黒ずんできて落葉も見られた。しかも、光線状態もフラットであり、涸沢岳の雲の出方も平凡であった。形の良い雲が流れ、這松付近にスポット光線が射しこみ、ナナカマドが鮮やかな色合いを見せてくれたら申し分ない。

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03*北穂高岳と南稜付近の紅葉:丸山付近にて*丸山右末端からは北穂高岳と南稜が見渡せる。ここからの紅葉風景も捨て難い。強烈な斜光線を期待して暫らく待ってみたが、このときは、薄日が射しこんだだけで終わってしまった。

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04*新雪の涸沢カール三段模様:涸沢ヒュッテ付近にて*昼過ぎからの雨が霙となり、期待していた降雪となった。小降りとなったところでヒュッテ展望台に出てみると涸沢岳下部から這松の丘付近まで積雪が見られ、不十分ながらも、手前のナナカマドの赤と相まって《三段模様の涸沢カール》を演出していた。

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05*ナナカマドの実と新雪の涸沢カール:涸沢ヒュッテ付近にて*ナナカドの実に雨露がついていたので、形の良いナナカマドを見つけにヒュッテ展望台を下る。一本のナナカマドをみつけ、縦位置で切り取ってみた。

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06*ナナカマドの実と晴天の涸沢カール:涸沢ヒュッテ展望台下にて*燃えるようなナナカマドも見事であるが、落葉した枝にいくつかの実を残している風情もすばらしい。私はむしろ落葉した枝にわずかに残るナナカマドに魅力を感じる。広角レンズでパンフォーカスに切り取ってみた。
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07*奥穂高岳と三色のナナカマド:涸沢ヒュッテ下パノラマロード入口にて*ガレ場の斜面には赤・黄色などのナナカマドが夕方の斜光線に輝き、背後の奥穂高岳には雲が何度となく流れ去って行った。

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08*前穂吊尾根と真っ赤なナナカマド:涸沢ヒュッテ下パノラマロード入口にて*折からの斜光線に輝く真っ赤なナナカマドご実に見事であった。前穂高岳吊尾根には雲が流れだし、出来るだけナナカマドに近づき切り取ってみた。

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09*逆光線に輝く黄色いナナカマドと前穂高岳三本槍:奥穂高岳登山道にて*夕方近くになると前穂高岳吊尾根にも光が届き始める。明神岳側からの斜光線が射しこむと黄色いナナカマドが逆光に輝き始める。

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10*真っ赤に燃えるナナカマドと北穂高岳&涸沢槍:奥穂高岳登山道にて*実に見事な色合いである。折からの順光気味の光線に照らされ、誇示するように真っ赤な色を見せていた。涸沢槍の頂上付近に雲が昇り始めるのを待ってシャッターを切ってみた。

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11*黄色いナナカマドと奥穂高岳:奥穂高岳登山道にて*涸沢ヒュッテから奥穂高岳への登山道周辺には大小・色合い様々なナナカマドが見られる。背後には前穂&奥穂&北穂と日本有数の名峰が聳え立ち、雲との組み合わせを考えながら何枚もシャッターを切ってみる。

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12*黄色いナナカマドと涸沢岳:奥穂高岳登山道にて*姿見の良さでは奥穂高岳登山道周辺ではNO1のナナカマドである。645レンズの35mm(35mmカメラ換算21mm)で50cmほどまで近づいて撮ってみた。

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13*投影する涸沢岳:涸沢小池平にて*朝やけの穂高連峰のドラマが終わると、すぐさま小池平に移動し、小池に投影する涸沢岳や北穂高岳を撮影する。この朝の小池平は暖かく水面に氷がなく波風も立たず、水面には北穂や涸沢岳が投影していた。

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14*氷面に投影の涸沢岳:涸沢小池平にて*翌朝は冷え込みが厳しく、行ってみると小池一面に氷が張り、涸沢岳の投影は見られなかった。それでも氷面の紋様と朝やけの涸沢岳の赤みを帯びた姿が面白くシャッターを押してみた。

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15*涸沢岳に落ちる満月:涸沢ヒュッテ展望台にて*《星明りの穂高》もテーマの一つで一度挑戦してみたが、満月のため昼間のように山容が明るく撮れてしまい、星の流れ方も悪く、作品にはならなかった。しかし、満月が丁度涸沢岳に落ちて行くシーンが見られ、山肌の草紅葉模様もくっきりと映し出された。

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16*夕照の涸沢岳:涸沢ヒュッテ付近にて*滞在中、穂高連峰は夕日に山稜が赤く染まることがなく、何度となく夕焼けの穂高連峰を待ってみたが、この写真のように涸沢岳頂上付近がわずかに染まった程度で終わってしまった

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17*朝霧と涸沢岳:涸沢小池平付近にて*夜明けから日の出までの涸沢はいろんな表情を見せてくれる。この日は朝霧が涸沢岳下部を帯状に流れて行き、その霧に光が射しこむとたちまちピンク色に染まって行った。霧の中の草紅葉も面白い。

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18*草紅葉と涸沢岳:涸沢小池平付近にて*朝霧が流れ去ると涸沢岳の山容もくっきりと見えてくる。朝日が涸沢岳の下部にまで達したころでシャッターを押す。

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19*夜明けの涸沢岳:涸沢小池平付近にて*夜明け前の涸沢岳の表情である。まだ朝陽の射しこまない涸沢は静まりかえっている。

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20*赫光の涸沢岳:涸沢小池平付近にて*朝陽が射しこみ始めると涸沢岳は吠えるがごとく山容を真っ赤に染め上げて行く・カメラマンが一斉にシャッターを切る至福の時である。

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21*朝焼けに染まり始めて行く涸沢岳:涸沢小池平付近にて*朝焼けも時間の経過と共にその色合いが変化する。この写真は真っ赤に燃えた後、赤味が多少とれた頃にシャッターを押した一枚である。

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22*朝焼けの奥穂高岳:涸沢小池平付近にて*山容の面白さからどうしても涸沢岳と涸沢槍にレンズが向いてしまいがちであるが、奥穂高岳も実に堂々として聳え立ち、山肌を赤く染めた姿はすばらしい。

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23*朝日に染まる北穂高岳:涸沢小池平付近にて*北穂高岳は涸沢からの登山者で奥穂高岳に次ぎ人気のある山と聞く。南稜ルート経由が比較的登りやすいかでもあるが、涸沢からの姿は雄大である。

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24*雲上がる赫光の涸沢岳:涸沢小池平付近にて*今回の撮影で最も撮影枚数の多いのが、赤く染まった涸沢岳である。この涸沢岳の朝焼けはヒマラヤにも劣らない天下一品の山岳絶景シーンであり、私の脳裏に深く刻み込まれたワンショットである。  《完》
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by chusan8611 | 2008-11-07 20:23 | 日本の山岳風景