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還暦を機に始めた撮影トレッキングに行ったネパールヒマラヤ・パキスタンカラコルム・ヨーロッパアルプス・日本アルプスなどの山岳写真のほか内外の風景写真を掲載しています。


by chusan8611
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(30)日本のサクラ紀行特集

Chusanの写真ブロブ《感動発信!感動共有!》
NO30:日本のサクラ紀行特集

先週(2008-04-25付)、ブログ《信越路さくら2008》をお送りしましたが、その後、フィルムのデジタル・スキャン(フィルム作品のデジタル保存)作業をした際、何か所かで撮影したサクラ風景のフィルムを発見しました。早速にそれらをデジタル化して、《日本のサクラ紀行特集》として編集してみました。

《撮影場所一口メモ》

(1)北海道:美瑛・深山峠エゾ彼岸ザクラ(写真01~03)
2004年5月撮影:春の美瑛の丘を撮影した時に、深山峠のエゾ彼岸桜が満開で、小さなピンク色をした花が可憐であった。地元の人の話では、この花は「千島桜」の仲間だそうである。遠く十勝連峰が霞んで背景に入り、木々の向こうに長閑な美瑛の丘が続いていた。

(2)秋田:角館・枝垂れザクラ(写真04~06)
 2001年4月撮影:武家屋敷の黒板塀に映え、見事な景観を醸し出す枝垂れ桜である。角館佐竹家が京都三条家からもらい受けた3本の桜の苗を植え、長い年月をかけ受け継がれてきた桜とのことである。現在450本ほどある枝垂れ桜の中で、152本が国の天然記念物に指定されている。

(3)福島:三春・滝ザクラ(写真07~09)
 2004年4月撮影:あまりにも有名になり過ぎた「天下一の三春滝桜」である。樹齢1000年以上のベニシダレザクラ(紅枝垂れ桜)の古木で、単に《滝桜》とも呼ばれている。根尾谷の薄墨桜(岐阜県本巣市)、実相寺の神代桜(山梨県北斗市)と並ぶ「日本三大桜」と称されている。国の天然記念物に指定され、桜の名所ランキングでは常に一位の評価を得ている。開花中は観光客が殺到し観光客がどうしても画面に入ってしまう。作品にしようと思えば、撮影は光線状況も考慮して観光客がいない朝晩に限られよう。

(4)山梨:長坂・神田大糸ザクラ(写真10~12)
 1994年4月撮影:高遠のさくら撮影の帰途、立ち寄ってみた。この老木は神社への供米を産する神田の畔にご神木として植えられたもの。山梨県の天然記念物に指定され、樹形は幹から三つに分かれ、それぞれの枝が傘のように垂れ下がっている。南アルプス《甲斐駒ケ岳》をバックに入れての撮影が定番であるが、朝夕の空が焼けてくれれば申し分ない。

(5)山梨:身延山・久遠寺枝垂れザクラ(写真13~15)
 2004年3月撮影:身延山・久遠寺は日蓮宗の総本山で境内の「枝垂れ桜」は全国的に有名である。とくに本堂の横に咲く樹齢400年の枝垂れ桜(写真13)が特に有名である。境内の枝垂れ桜は、いずれも大・古木で見事な枝ぶりであるが、観光客の多さには驚かされる。

(6)神奈川:小田原長興山・招太寺枝垂れザクラ(写真16~18)
 2006年4月撮影:私の故郷の枝垂れ桜であるが、江戸時代の藩主、稲葉正則が植えたといわれ、樹齢330年、高さ13m、株元周囲5mほどの老木である。小田原市の天然記念物に指定されている。満開時は花が滝のように垂れ下がり、見事な姿を見せてくれる。周囲にはミカン畑もあり、これを入れながらの撮影も面白いが、撮影場所までは箱根登山鉄道で《入生田駅》から急坂を20分ほど歩かなければならないのが辛い。

(7)静岡:下田南伊豆・みなみ河津ザクラ(写真13~23)
 2004年4月撮影:河津桜といえば、文字通り伊豆急《河津駅》先の河津川沿いに咲くサクラが有名であるが、河津駅周辺のサクラは、まだ若木が多く、河津町・田中さん宅の元木(4/25投稿「信越路さくら紀行2008No03」を除けば撮影的にあまり見栄えがしない。ところが、南伊豆町の河津ザクラは青野川の土手沿いに植えられ、土手に咲く菜の花とのコントラストも面白く、道幅も広く、観光客も比較的少ないのが良い。開花期間中はバスの便もよく、河津桜の撮影ポイントとして推奨したい場所である。

              2008-04-29  加藤忠一

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01*エゾヒガン桜と美瑛の丘:北海道・美瑛深山峠にて*美瑛の丘・春シリーズの撮影で富良野へ移動するとき、深山峠の《エゾヒガンザクラ》が満開になっていた。美瑛の丘の彼方に十勝岳連峰が霞んで見えていた。

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02*春耕の丘とヒガンザクラ:北海道・美瑛深山峠にて*この時期は畑を耕すトラクターが忙しげに丘の畑を行き来している。桜の枝越しには農作業のトラクターが見え隠れしていた。

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03*春爛漫の峠にて:北海道・美瑛深山峠にて*エゾコヒガンザクラの花弁は多少小さめであるが、その色合いは濃いピンク色一色で実に写真映りがすばらしい。

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04*黒塀と枝垂れ桜1:秋田・角館にて*撮影時の天候は曇りで、多少逆光気味のため、枝垂れ桜の色合いが白っぽく表現された。そのため一層黒塀とのコントラストを深め、角館らしい雰囲気を醸し出していた。

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05*黒塀と枝垂れ桜2:秋田・角館にて*晴れて順光線であれば、しなやかに伸びる枝に細く連なる白と淡紅色の小さな花びらが何重にも垂れ下がって見えるが、この日は生憎の曇り空で白色が強調されてしまった。

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06*黒塀と枝垂れ桜2:秋田・角館にて*この地では、京をしのぶ樹齢300年の枝垂れ桜が華麗なる姿を見せてくれ、訪れる人々の心を和ませてくれる。

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07*満開の滝桜全景:福島・三春町にて*天下一の滝桜を求めて、満開時にはこの木は埋め尽くされてしまう。何処からカメラをセットしても観光客が入ってしまう。比較的人が少ない角度を探して木の周りを一周してみる。この角度が正面の観光客も幾分かはカットされ、滝桜の全景が形よく入ってきた。

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08*正面からの滝桜:福島・三春町にて*やはり一番姿形がすばらしいのは、正面から見た滝桜である。何百年の風雪に耐え、今も見事に咲き誇る姿はこの角度かが一番とみた。望遠レンズを使って観光客をカットし、ボリュウム感を出すため横位置で撮ってみた。ただし、太陽が隠れ、花びらが白っぽく映ってしまった。

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09*正面からの滝桜2:福島・三春町にて*太陽が一瞬でも顔を出すのを待ち、滝桜がピンク色になる瞬間を待つ。しばらくすると雲間が切れ、薄れ日が差し込んできた。その時にシャッターを切った一枚である。

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10*昼間の大糸桜1*山梨:長坂・神田にて*実に堂々とした容姿である。黒々とした太い幹で立ち上がり、枝垂れた枝を周囲に従わせていた。

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11*枝垂れ枝に垣間見る甲斐駒ケ岳*山梨:長坂・神田にて*正面向かって左の枝垂れ枝の間から、南アルプス《甲斐駒ケ岳》を望見できた。駒ケ岳に形の良い雲でも懸かったり、夕焼け雲が赤く染まったりしたら・・・と思いを馳せながらシャターを切っていた。

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12*昼間の大糸桜2*山梨:長坂・神田にて*神田に植えられた桜で周りは田圃と畑だけである。その老木も順光線になると薄ピンク色が映えるようになり、より一層華やかさ強調され出した。

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13*久遠寺本堂の枝垂れ桜:山梨・身延山久遠寺にて*久遠寺境内の枝垂れ桜はいずれの木も樹齢400年の老木で実に姿形が整って見事である。生憎の曇り空ながら精いっぱい四方に枝垂れさしていた。

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14*夕暮れ時の枝垂れ桜:山梨・身延山久遠寺にて*夕暮近く伽藍にも灯がともり始めた。薄暗くなる境内に枝垂れ桜が白っぽく浮かび上がってきた。

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15*靄やった境内の枝垂れ桜:山梨・身延山久遠寺にて*夕方近く小雨も降り始め境内が霞んできた。枝垂れる枝に水滴もつくようになり、しっとりとしたサクラ風情が見られるようになった。

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16*招太寺の枝垂れ桜1:神奈川・入生田・長興山にて*故郷の名木で子供の頃から見慣れた桜であるが、ほとんどカメラには収めていなかった。畑の中に植えられた一本桜である。後方の小高い丘から俯瞰して撮るのも良いが、やはり正面から見る方がスケール感が出るようだ。

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17*招太寺の枝垂れ桜2:神奈川・入生田・長興山にて*樹齢400年の大木で四方に伸びた枝ぶりはボリュウム感があり見る者を圧倒する。

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18*招太寺の枝垂れ桜3:神奈川・入生田・長興山にて*雲が上空に顔を出し始め枝垂れ桜の頭半分を覆いだしたので、フィルター「ソフトン」をはめ込み、フアタジックな雰囲気を出してみた。この「ソフトン・フィルター」で撮影すると、ピントがはずれたように画面全体がぼやけて写り面白い。

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19*西伊豆町みなみの河津桜1:静岡・西伊豆町にて*ここ西伊豆町のみなみ河津桜は、本家の《河津桜》ほど有名ではないが、青野川沿いに植えられた河津桜は800本と数も多い。また、樹齢も20年と樹勢も整いスケール感もあり、土手の菜の花とのコントラストもすばらしい。

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20*憩いのひととき:静岡・西伊豆町にて*青野川沿いの土手には菜の花が咲き誇り、その土手にて中年のご夫婦であろうか、憩いのひとときを過ごしていた。

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21*西伊豆町みなみの河津桜2:静岡・西伊豆町にて*訪れた時はまだ7分咲きといったところで満開には間があったが、青野川畔にせり出した枝垂れ枝と菜の花が印象的であった。

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22*可憐な河津桜:静岡・西伊豆町にて*ピンク色の河津桜の花弁は実に可憐である。形の整った花びらを選んでその愛らしさを表現するため、マクロレンズにて接写してみた。

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23*可憐な河津桜:静岡・西伊豆町にて*花びらの可憐さを一層引き立たせるため、アウトフォーカス(背景をぼかして撮る)に、背面の菜の花がバックに来るようにセットし撮ってみた。《完》 
                                              
by chusan8611 | 2008-04-29 10:52 | 日本の風景